Policy KIYOHIRO ARAKI
政策 update
1999/7/2 第17号
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脳外傷者の救済策の確立等に関する質問主意書 平成11年6月30日 |
交通事故・転落事故・転倒事故・暴行傷害等に起因する脳外傷者の救済をめぐる問題が、受傷年齢が比較的若年層に多いことも加わって、社会問題化している。 脳は外側を固い頭蓋骨に覆われ、直接傷つきにくくなっているが、事故により強く頭を揺さぶられたことによって、脳の「司令室」が破壊され、部分的に機能しなくなり、身体機能障害・認知機能障害・行動障害が生じる。中でも記憶力・判断力・注意力等の減退による認知機能障害や感情のコントロールが困難になる行動障害は、外見からは判りにくく、しかも、障害の程度が個々人によって異なっているのが特徴で、現行の社会福祉制度が想定していない障害である。そして、そのことが脳外傷者の社会復帰の足枷にもなっている。また、脳外傷者を抱えている家庭は、さしたる福祉制度の無い中で、単に脳外傷者の介護だけでなく、脳外傷者の「脳」の代わりも行うなど、心労に常に苛まれ、まさに、その心理的、経済的負担は想像を超え、将来に対して希望の持てない現実を送っている。 救急救命医療の発達により、存命率が高まり、日々、脳外傷者は増え続けており、医療・福祉・職業リハビリテーション等の面での救済策の早期確立が喫緊の課題となっている。こうした観点から、以下、質問する。 1 脳外傷者の全国実態調査の実施について 交通事故の増加で脳外傷者は相当数にのぼり、また、潜在的な患者も少なくないと思われる。その人数及びニーズを把握するための実態調査の実施は、諸施策の立案の上からも不可欠であり、早期に実施すべきではないか。 2 障害種別の認定等について 1.現在の障害福祉制度は、身体障害者手帳・療育手帳・精神保健福祉手帳の3種類の障害手帳制度のもとで運営されているが、脳外傷者も障害種別として認定し、障害者手帳、障害年金に反映させるべきではないか。また、その認定を自賠責保険の支払い基準に連動させてはどうか。 3 就労支援策の充実について 1.脳外傷者の自立には就労が不可欠であり、若年層が多いだけに尚更である。したがって、脳外傷者も障害者雇用促進法の対象とすべきではないか。また、社会復帰のための職業準備訓練制度も確立すべきではないか。 4 在宅支援施設の入所措置の見直しについて 脳外傷者の介護者の心身上の疲労の回復等のため、特にショートステイ、デイサービス等の利用が可能となるよう現行の身体障害者福祉施設の利用基準を見直すべきではないか。 5 医療制度面の問題について 1.現行の診療報酬制度では、身体的リハビリテーションまでが対象で、「頭のリハビリテーション」は抜け落ちている。このため、医療機関が脳外傷者へのリハビリテーションの取組に力を入れれば入れるほど病院財政を圧迫する。このような状態は早急に解決を図るべきことであり、認知リハビリテーションを医療保険制度の中で点数化すべきではないか。 6 公的相談機関の充実等について 脳外傷者とその家族は横の繋がりを持つ機会が乏しく、圧倒的な情報不足から社会的に孤立しがちなのが現状である。米国では脳外傷者とその家族の生活の質の向上と頭部外傷者の発生の防止を目的としてThe National Head Injury Foundation(NHIF)が組織されており、45の州に協会があり、400を超えるサポートグループを擁して、情報・教育・弁護・支援・予防等各方面で活動しているが、このような当事者団体の育成あるいは公的相談機関の充実についてどのように考えるか。 右質問する。
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