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雑談コラム
エッセイ

実益を兼ねた趣味 [2003.09.15]

 私は、いわゆる「鉄道ファン」です。満員の通勤電車は別として(私はもちろん痴漢ではありませんので)、電車や列車に乗っているだけで楽しむことができるという、趣味です。「鉄道オタク」であるとか「鉄道マニア」などとも言われ、奇異にみられることもある趣味ですが、実益を兼ねています。

 先日のこと。朝、最寄りの名古屋鉄道鳴海駅に着いたところ、予想外の事態です。早朝の豪雨の影響で、電車がのきなみ10分前後遅れていたのです。このままでは、予定していた名古屋駅発の上り「のぞみ号」に乗り遅れてしまい、大事な東京での会議に遅参です。一瞬、顔が青ざめました。

 しかし、鉄道関係の諸知識と便利なiモードでの情報検索を駆使し、他の路線における列車の遅れも見極めながら汗だくになりながら途中駅での乗換を敢行し、幸いにして予定していた新幹線に間に合ったのです。

 「趣味は身を助く」こともあるのです。
東海道新幹線から撤退する100系電車






自由と規律について考える [2003.07.07]

 岩波新書の「自由と規律」(池田潔著)を読み返しました。著者は、パブリック・スクールでの厳格な寄宿生活の体験を通して、イギリスの学校生活を紹介しています。

 中学校入学のために上京して下宿生活を始めた30数年前、学校での課題図書にされて私はこの書を読みました。当時の私には内容がやや難解でありましたが、「ワーテルローの戦勝はイートン校の校庭において獲得された」とのウェリントン公の有名な言葉の紹介に、わくわくするような感動を覚えたものでした。青雲の志を立て、すでに人生の半ばが過ぎてしました。ややあせりを感ずる、今日この頃です。

 本書では、第一次大戦の兵役に、オックスフォード、ケンブリッジ両大学やパブリック・スクールの学生など、いわゆる特権階級の子弟が率先して志願し、彼らの死傷率が格段に高かった事実が紹介されています。特権を裏返してそこにともなう義務を潔く果たそうとする、彼らの「ノブレス・オブリージ」の精神がここにあるのです。

 ひるがえってわが国を見るときに、政界・官界・財界の中でこうした高貴な使命感を持ち合わせたリーダーは、悲しむべきことに例外的な存在です。また、自由と放縦を完全にはき違えているのが今の世相です。

 今、「教育改革」が声高に叫ばれており、国民的な課題となっています。しかしまず指導者層が自らを顧みてえりを正すところから、この国の改革が始まるのではないでしょうか。

 日に新たに、日々新たに、又日にあらたなり、です。





やきもの談義 [2002.05.05]

 私はかつて参院環境委員会の質疑の中で、学校給食に本物の陶磁器を使うべきであると訴えました。給食用の強化磁器が開発されているものの、乱暴に扱えば破損しますから、子どもたちに物を大切にする心が育ちます。今話題の環境ホルモンとも無縁です。残念ながら足元の国会の中の食堂でさも、陶磁器はほとんど用いられていません。

 和食の魅力は、土と炎の芸術である陶磁器を抜きにして語ることはできません。有田に伊万里に九谷に瀬戸に織部に志野焼などなど、食材に合わせて出される多彩な器が目を楽しませます。そして食器を手に持ち重みを感じ、口でその触感を楽しみます。このようなことを通して、私たちのきめ細やかな感性が養われて来たのではないでしょうか。

 世界の多くの皆さんに、わが国のよき伝統を知ってもらいたいと思います。
写真は、わが故郷土岐市の「だち・どんぶり祭り」で購入した、お気に入りの大皿





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